その貴重な中から入手した45kg(生豆)を南蛮屋で販売!
完熟フルーツのような甘味とフルボディの赤ワインを思わせる風味
ゲイシャフレーバーと絶賛される個性的な風味を持つゲイシャ種。今年ご紹介する銘柄は、パナマを代表する突出した農園のひとつ「カルメン農園」産のゲイシャ種。希少なゲイシャ種を、非常に手間暇の掛かる『ワイニープロセス(※)』で仕上げた、特別なコーヒーです。
※ワイニープロセスとは
ナチュラルプロセス(自然乾燥式の精製方法)のコーヒーの中で、収穫のタイミングと乾燥工程の工夫により近年ワインのような風味を際立たせるように工夫して作られたコーヒーに「ワイニープロセス」という名前が付けられるようになりました。
湿度の高い中米でのナチュラル精製は腐敗のリスクが常に付きまといます。一歩間違えれば発酵臭や果肉臭などが残り、スペシャルティコーヒーの根本とも言うべきクリアカップは望めません。大きなリスクを背負いながらもワイニープロセスに挑むことは、生産者達の賞賛すべき情熱だと言えます。
▼南蛮屋ブレンダー&焙煎士 村松による味わいの評価
- 香り
- ストロベリー、フラワリー、アールグレイ、赤ワイン、ダークチェリー、洋ナシ、キャラメル、マスカットなど。複雑に絡み合う個性的な香りは、口の中で広がる風味と共に次々と襲い掛かる。豆、挽いた状態、お湯を注いだ状態と多様に変化する香りは、素晴らしいの一言。
- 酸味
- レモン、ブラッドオレンジなど、明るく煌びやかな酸。ストロベリー、ブルーベリーのような、濃厚で熟したジューシーな感覚も広がる。柑橘系の明るくフルーティーな酸とベリー系の濃厚でフルーティーな酸が甘く複雑に絡み合う。
- 苦味
- 柔らかくて強く、そして滑らか・・・。優しくて芯がある不思議な感覚。圧倒的な風味が複雑に絡み合う中で、ひっそりと佇むような苦味が優しい。
- コク
- 完熟フルーツのもつフルーティーな甘味とフルボディの赤ワインのような風味が絡み合い余韻として残る。非常に奥行きのある滑らかな舌触りのボディー感は、どこまでも豊かで深い。様々なフレーバーが甘く濃厚に絡み合う様は、まさに圧巻のレベル。
- 味の特徴
- [すっきり]印象的な風味と柔らかなコク
- 焙煎度合
- 中煎り
【生産国・グレード】中米パナマ SHB(スクリーン16up)
【農園・標高】カルメン農園(標高1,700〜2,000m)
【収穫日】2019年2月
【農園所在地】チリキ県 ボルカン地区 パソアンチョ渓谷
【品種・精製】ゲイシャ種 ナチュラル(ワイニー)精製
●パナマ・ボルカン地区「カルメン農園」
パナマ・ボルカン地区の名門「カルメン農園」は、1960 年、農園主カルロスの祖父母エフレインとカルメンによって作り上げられた50年の歴史をもつ名門農園です。パソアンチョ渓谷の標高 1,700メートルに位置する農園は、渓谷を流れる風、昼夜で寒暖差のある気象条件、肥沃な火山性土壌が見事に絡み合って、独自の複雑な味のあるコーヒーを作りだします。
現在三世代目にあたる農園主カルロス・アギレラは2008年にゲイシャ種の栽培を始め、2014年にファーストクロップが出荷されました。ボルカン渓谷の大きな丘の斜面に位置する家族経営の小さな農園が創り出すゲイシャ種は、いままさに世界中のバイヤーが奪い合う希少なコーヒーのひとつとなりました。