※このコーヒー豆は「タンザニア LIMA」に替わる新銘柄となります。
南部産の旧「タンザニア LIMA」は全体的に優しくマイルドな印象を受けましたが、新「タンザニア ンゴロンゴロ タンジャ農園」は北部のアルーシャ州。非常に個性も強く、はっきりとしたボディと明るい印象の酸がバランスよく広がり、また強さも感じる「タンザニアらしいタンザニア」と言えるでしょう。
シトリックな果実感溢れるフレッシュな酸、バタークッキーを感じる甘く豊かなコク、紅茶のような風味がバランスよく広がります。
その香味は野性味溢れる非常に個性的な香味。タンザニア特有のシトリックな酸、しっかりとしたボディをもつバタークッキーを感じる甘く豊かなコクと複雑に広がる強い香気、そして紅茶のような風味がバランスよく広がる、“これぞ北部産タンザニア”です。
●100年以上の歴史を持つタンジャ農園
世界遺産ンゴロンゴロ保全地域の外輪山に位置するタンジャ農園は100年以上の歴史を持ち、ミネラル豊富な火山灰土壌と標高の高さが生み出す個性的で複雑なアロマは同国内トップクラスと言える品質です。
SCAJ協会コーヒーマイスター南蛮屋焙煎士 村松による
味の評価
- 香り
- フラワリー、シトリック、カカオ、バタークッキー、紅茶、青りんごなど濃厚で甘い香りが広がる。アールグレイを感じる風味と香りも、奥にひっそりとたたずむ。北部産タンザニアの複雑で個性的な香りは、このエリアの突出したレベルの高さを感じます。
- 酸味
- 柚子を感じる柑橘系の果実を思わせる爽やかな酸は、明るく煌びやかな印象。微かに熟した桃を感じる、ストーンフルーツ系の重厚な酸も混ざり合う。生き生きとした感覚は、フレッシュな果実香とともに華やかに広がります。
- 苦味
- ・・・柔らかい。とげとげしたものは一切感じない。深みのある濃厚なコクと甘味が、このコーヒーの苦みの質を柔らかく感じさせてくれます。
- コク
- バタークッキーを思わせる濃厚な甘味とコクが、深くやわらかく、そして重厚に響き渡る。クリームやバターのような質感も、なぜか優しい。そしてアフターテイストにはいつまでも甘さが響き渡るように続きます。
- 生産国・グレード
- アフリカ タンザニア・AA スペシャルティ
- 農園・標高
- タンジャ農園 Shah区画(標高1,400m〜1,700m)
- 農園所在地
- タンザニア北部 アルーシャ州 ンゴロンゴロ
- 品種・精製
- ブルーマウンテン種他・ウォッシュド サンドライ(アフリカンベッド)

●このコーヒーについて
タンザニア国内のコーヒー生産地域は、大きく分けて北部、西部、南部と分類できます。中でもキリマンジャロ山とメルー山の麓に広がる北部産のコーヒーは、歴史と伝統もあり非常に有名です。 また北部産のエリアを分けるとアルーシャ、モシ、カラツの三つに分けられますが、中でもアルーシャ地区は国内でも有数な高品質コーヒー産出エリアであり、世界的な名声を持つ優良農園(モンデュール、エーデルワイス等)も多数存在する地域です。
アルーシャ地区にある「タンジャ農園」は、タンザニア北部の世界遺産ンゴロンゴロ保全地域の外輪山に位置する農園です。「ンゴロンゴロ」とはスワヒリ語で「大きな穴」という意味で、約300万年前に火山が大規模な噴火を起こしてできた世界最大の火山クレーターです。火山灰土壌やその特殊なマイクロ気候が産み出すンゴロンゴロは、屈指の生産地域として今や世界的に知られるようになりました。
「タンジャ農園」の歴史は100年以上と古く、第一次世界大戦前にドイツ人入植者によって開拓されました。そして現在、2023年よりAAIC社がオーナーとなり生産を管理、より良質なコーヒーの生産を目指すべく収穫や加工の技術指導を行いながら新しい体制にて運営されています。
「Bergfriden」「Shah」「Tinga Tinga」と三つのエリアに分けられた農園の中から、南蛮屋では「Shah」区画のロットをチョイス、ミネラル豊富な火山灰土壌と標高の高さが生み出す独特で複雑なアロマと良質な酸味を特徴とするスペシャルティコーヒーが届きました。
現地には日本人も滞在し、大きな資本を得ながら今後の成長が期待できる歴史のある若い農園。今はまだ日本入荷は少ない中で、ともに成長出来たらと感じる農園との大きな未来がスタートします。